236プロダクション

サークル「E'」の236が運営するSSブログ。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

神通力のチカラ その三(落葉の夏SS

そのあらすじは今(前回までのあらすじ
人体入れ替わりの法で夜と入れ替わった静は、夜の姿のまま基祐に襲いかかる。
が、基祐はすでに多々と入れ替わっていたのだ! あわれ静ちゃんは、基祐くんとヤッたつもりが多々さんとヤッてしまいましたとさ。ちゃんちゃん(本当はヤッてないし、終わりもしない)
その後色々あって、さらに静と多々が入れ替わる。もう誰の体に誰が入っているのか、こっちもわからなくなってきたぞ。まとめておこう。

多々の体に基祐
静の体に夜
基祐の体に静(基祐は、夜が入ってると思っている。夜と静が入れ替わったのを知らないから)
夜の体に多々

わかりづれーなーコレ。あぁ、めんどうだったら飛ばして結構ですよ?
でもできれば読んでほしいなぁ。
というわけでとにかく読んで。読んだらきっといいことあるよ
明日のテレビ占いで一位をとるくらいのいいこと。

なお、万一とれなかった場合、当社は一切責任を追わないものとします。




「どうすんだコレ!?」

多々さんの体に俺が、姉さんの体に多々さんが、俺の体に姉さんが(実は静)……。
ワケの解らんことになってきたぞ。

「ところで、急にトイレに行きたくなってきたよ。ぼく、ちょっと行ってくるから!」
「ダメだガマンしろ」
「ぐっ」

多々さん(体は姉さん)がそう言い出したので、もちろん止める。

「わたしもトイレに行きたくなってきたから、ちょっと行ってくるわ!」

姉さん(体は俺(このとき気づいてなかったけど、実は中身は静))も、突然そんなことを言い出した。


「え、ね、姉さんもか?」
「えぇ!」
「う、うーん……まぁいいか。今更だし」
「本当!? それじゃあサクッと……」
「……」
「……」
「どうした?」
「……いや、わたしが望んでたのはこんなシチュエーションだったのかな、と」
「は?」
「相手の生まれたままの姿を見るという一大事が、トイレなんかでいいのかなーと疑問に思って……」
「いや、トイレで全裸にゃならんだろ」
「わたし、すっぽんぽんにならないとトイレに入れないタチで……」
「なんじゃそりゃ!」
「トイレを見るにしたって、もっといい状況があるでしょ? こう、人に強制されてるとか、散々我慢させられた後とか」
「言いたいことはわかったから黙ってくれ」

なんか姉さんというより、静っぽい発言だな……。

「……仕方ない、ここは我慢するとするわ。きっと、もっとそれに適した状況が訪れるでしょう」
「あぁ、そう……」

「とりあえず、いったんウチに戻ろう。ここにいてもしょうがない」
「えぇ!?」
「……なんでそんなに驚くの、姉さん」
「え、あ、いやその……」

対策法くらい、せめて屋内で考えたいものだ。路上は暑くてしょうがない。

「じゃあ、ぼくは神社に帰って独自の対策を……」
「ダメに決まってんだろ。姉さんの体で何する気だ」
「バレてるのね……」
「たりめーだ」

多々さんを一人にしたら、性犯罪者として逮捕しなくちゃならなくなってしまうからな。

「じゃ、とりあえず移動すっか。えいっ!」

ぐにょーん

……

「……うわっ、すごい! 一瞬でウチまで移動した!?」
「やればできるもんだな。小学校の時の教科書を真似て見たんだが……恐るべし、多々さんの神通力」
「……小学生の時の教科書って?」
「ほら、アレ。お父さんが『えいっ』っていうと、信号が変わったり星が出たりするアレ」
「あ、あぁ……別にそれ自体に意味はないんじゃあ……」
「そんなような気もするが、とりあえずさっさと家に入ろうか」
「あ、あぁ、今家の中に入られると……」
「ただいまー、多々さんの格好してるけど基祐だぞー」


続く



「ただいまー、多々さんの格好してるけど基祐だぞー」

多々さんの神通力で瞬間移動し、あっという間に我が家へ。

「おーい、静ー? 静の顔した静ー?」
「ギクッ」
「ん? なんだよ姉さん。ただのジョークじゃねぇか」
「い、いやねぇ、もうっ」

そうだった、基祐さんはまだ、あたし(静)が夜さんと入れ替わったことを知らないんだった。

しつこいけど、
見た目基祐の、中身は静(基祐は気づいてないから、中身は夜だと思っている)。
見た目夜の、中身は多々。
見た目多々の、中身は基祐。
紛らわしいなぁもう。

「静? いないのか──って、うわああああああああああああああ!!??」
「どうしたんだい基祐くん──う、うおおおおおおおおおおおおお!!??」
「あちゃあ……」

居間に入ると、そこにあったのは血の海。
バラバラになった四肢、飛び散った肉片、壁にこびりつく血痕、散乱する内蔵……。

「なんなんだよコレは!?」
「ししし知るもんか! 大変だァー!」
「……」
「ね、姉さんは見ちゃ駄目だ!」

慌てて姉さん(見た目は俺)の目を塞ぐ。自分の顔に触るというのは、なんだが妙な気分……って、そんな場合じゃねぇ。

「う、うぅぅ……何が起きたんだ……。ぐっ、この臭いは……!?」
「暑いからね……腐敗が始まっているのかもしれない。うぅ、吐きそうだ」
「くそっ! なんだ蝿共め! あっち行きやがれ!」

血まみれの部屋を支配しているのは、強烈な腐敗臭と蝿の羽音だった。
こんなところにいたら、気が触れそうだ……!

「お、おい、早く病院を呼べ!」
「それは無理だよ!」
「ま、間違った! 救急車を呼べ!」
「この状況で呼んでどうするんだい! それより警察だ!」
「そ、それもそうだな。えーと……」

携帯取り出し、ポパピプペ。

「大変だ! ウチに変死体が……あ!? ウチはー、アレだよ! 落葉ノ原五番地の神瀬!」

ピッ

「すぐに来るらしい。死体には手を触れるなとさ」
「そうか……」
「……」

とその時、姉さんの姿が目についた。
冷や汗ダラダラで、今にも失神しそうである。

「姉さんはあっちで休んでたほうがいい」
「え、で、でも……」
「いいから。あとは警察に任せよう」

姉さんの背中をそっと押したとき、多々さんが口を開いた。

「それにしても……これは誰の死体なんだろう」
「……わかんねぇな、こんなにバラバラになってちゃ」
「さっきから静ちゃんが見当たらないけど、まさか彼女じゃ……」
「お、おい、縁起でもないこというなよ」
「ご、ごめんよ。でも……」
「……」

みなが口を閉じ、押し黙る。蝿の飛びまわる音が余計に強調される静けさ。

「はっ、ははっ。こういうときに思い出すのは、やっぱりあのBGMだよなぁ」
「……どうしたんだい、基祐くん。あのBGMって?」
「アレだよ、アレ。『ちゃらららら~ら~ら~』」
「あぁ……ドラクエの教会? 確かに、死んだらその曲だけど……」
「いっちょやってみっか! 『おお わが主よ! 全知全能の神よ! いま ひとたび鹿島静に 命の息吹を あたえたまえ! ちゃらららら~ら~ら~』」
「ちょっと、不謹慎だよ……。それに、これが静ちゃんって決まったわけじゃ……」
「ん……? ちょ、ちょっと待って多々さん」
「え?」
「死体が……動き出した!」
「えぇ!? そんなバカな!」
「マジだって! よく見ろよ!」

断裂した四肢は、中央に散らばる内蔵の方に向かって。散らばる内臓は、爆散したような肉片に包まれるような格好で、それぞれが動き出している。

「うげっ……ぐ、グロいぞこりゃあ……!」
「魔人ブウもこんな感じなのかな……お、おえっぷ!」

──そうして、しばらく。

「う、うぐぐ……ここは……?」

鹿島静は よみがえった!

「ゲェーッ!?」
「本当に蘇った!? しかも本当に静ちゃんじゃないか!」
「しかし、何故!?」
「まさか、きみがぼくの体でお祈りしたから、神通力で……」
「は、はは、そんなバカな。そんなことができたら、世の中メチャクチャに……」
「いや、でもぼく、たまにやるし。1000G払って」
「そりゃドラクエだろ! しかもレベル高ッ!?」

ドラクエ2だったら最高レベルじゃねーか! どんだけやりこんでんだよ!

「いや、もよもとで……」
「もよもとプレイでもよもとが死んだら、それって詰みじゃね?」
「教会に辿り着くまでに50回は全滅したよ……。キラーマシン怖い……」
「あれは万人のトラウマだ──って、んなこたぁどうでもいい!」

今気にするべきは、蘇った静だ。

「おい、静、大丈夫か!? ってうわ! 血がついた気持ち悪ッ!」
「うぅぅ、ひどいじゃない基祐……お姉ちゃんに向かって」
「は? 誰がお姉ちゃんだって?」
「はぁはぁ、わたしに決まってるでしょ……。ふぅ……やっと肉体が固着してきたわ」
「セリフが完全にゾンビだね……」
「見た目は無免許天才外科医だけどな」

顔面に傷跡、バサバサで一部白髪化した髪。手塚プロに訴えられそうな見た目だ。

「わたしは夜よ。鹿島さんに体を入れ替えさせられて、オマケに秘孔まで突かれてこんな姿に……」
「な、なんだって!?」
「やっ、ヤバッ!?」

それを聞いた姉さん(だと思っていた、見た目は俺の中身は静)が、パッと後ろに後退る。

「よくもやってくれたわね……だが、今ので覚えた」
「ヒッ!?」
「一度戦ったもの。今度は絶ッッ対に負けないわ! ウッシャアアアアア!」

ズバッ

「ウッギャアアアアアア!」

姉さん(体はゾンビ静)の手刀が煌き、相手の体を両断した。
ただし……。

「あ、多々さんが斬られた」
「多々さんが死んじゃった」
「え、え!? どういうこと!?」
「いやホラ、姉さんは知らないだろうけど、俺たちは俺たちで、また入れ替わっててよ」
「見た目基祐さんの、わたしが静」
「見た目多々さんの、俺が基祐」
「「わたしわたし、わたぁぁぁぁしだよォーン! マギィィィィ!」」
「や、やめて! 頭が混乱してくるわ!」

……少し落ち着こう。

「えぇとつまり、ここでケイレンを繰り返してるのは、わたしの体の多々さんなのね」
「そういうこと」
「完全なとばっちりですね」

お前が大本の原因のくせして、よく言うぜ。
そんな多々さんの死体を見ながら、姉さんが呟いた。

「……まぁそれはしょうがないとして」
「俺が言うのも何だが、しょうがなくなくね?」
「とりあえず、この入れ替わり地獄に終止符を打たない? ややこしくてしょうがないわ」
「それもそうだな」

もっともな提案だ。じゃあとりあえず……。

「命の息吹をあたえたまえ! ちゃららら略」

多々順一郎は よみがえった!

「はっ!? よ、よかった、生き返らせてくれたんだね!」
「姉さんの体じゃなかったら、そのまま燃えるゴミだったけどな」
「お墓にすら入れてもらえない!? ま、まぁそれはともかく元の体に戻ろうじゃないか!」
「なんで死んでたアンタが話の内容を把握してんだ……」
「ぼくの魂の一部を、きみの体に残しておいたからね。完全に死んだわけじゃなかったんだよ」
「うげっ! じゃあ今の俺は多々さんと二人で一人かよ! さっさと元に戻ろうぜ!」
「なんだいその口ぶりは!」
「え~んがちょ~」
「タッチ、バリー!」
「夜ちゃんと静ちゃんまで! ひどいじゃないか!」
「バリーしてるから効かないも~ん!」
「わかったってば!」

「えーと、マジで収集つかないからさっさと戻ろうぜ」
「はい。それじゃあ……あたし(静)が基祐さんと」
「わたし(夜)が多々さんと」
「それぞれ交換すれば、元に戻るわけだね」

「じゃあ行くぞ。ちとキツイが、また階段から落ちるってことで」
「は、はい……」
「ほぉい!」
「ぎにゃああああああ!」

ドンガラガッシャーン

「……はっ!? 戻った!」
「よっしゃ! やっぱ自分の体が一番だぜ! ……うん、ちゃんとムケてる」
「なにがですか!?」

「な、なにお言う! ぼくのはカブってないよ!」
「……多々さん」
「な、なんだい……」
「病院行ったほうがいいぜ、男として」
「余計なお世話だよっ!」

「……基祐のはわたしのお陰でリッパなのよ。それより、次はわたしたちね」
「さり気無く爆弾発言しないでくださいよ、夜ちゃん。それじゃあ……」
「ええ、心底嫌だけど、一緒に階段から落ちましょう」
「ぼく、そんなに嫌われてたのね……」

いやまぁ、半分ジョークだけどね?

「いきますよ!」
「はい!」

ドンガラガッシャーン

「うぅ……も、戻った……」
「大変だったよ……こんなことやるんじゃなかったなぁ……」

って、おいおい、人事みたいにそんなことを言いやがって……。

「そもそも、アンタと静が妙なこと始めたのが原因じゃねーか!」
「仕方ないだろう!? 誰だって、あんな面白そうな文献を見つけたら試したくなるじゃないか!」
「んな理屈が通ると思ってんのかッ!」
「しょうがないんだって! 大体、静ちゃんも悪いじゃないか、勝手に人の本を読んだりして!」

多々さんもムキになって、思いっきり指さしながら静に会話の矛先を向ける。

「冷静になってくださいよ多々さん。よくよく考えれば、あたしは一ミリも悪くないってことがわかるでしょう?」
「……その知らばっくれよう、逆にすごいなお前」
「悪くないわけないでしょうよ!? 静ちゃんが悪に決まってる! 殺したし!」
「殺しだったら夜さんもしたじゃあありませんか! あたしは悪くありません! 多々さんが『この世のすべての悪』です!」
「文学作品を持ち出したからっていい気なるんじゃありませんよ! じゃあアレですか! こっちは人生を持ち出せば満足ですか!」
「意味わかりませんよ! この強姦魔ッ!」
「うるさいっ、この殺人鬼!」
「お望みどおり犯して差し上げましょうか!? ぼくの神通力を使えばきみなんてあっという間に『らめぇ』状態になりますよ!」
「その前に、足が後ろ勝手に進む秘孔を突きますよ! そのまま二階の窓から落ちるがいいわ──!」

とんとん

「誰よッ! 今、この腐れ神主を殺す術を模索してるんだから、あたしの邪魔しないで!」
「そうだッ! こっちはこっちで、マンジューでお風呂を作ってやろうと思案してるんだっ! 邪魔するなッ!」

「警察だ」

「は?」
「え?」

「この二人が犯人ですね?」
「えぇ、強盗強姦殺人の上に、分け前をめぐって仲違いを」
「わかりました」

ガシャン、ガシャン

「あ、あの、これじゃあ手が動かないんですが……」
「えーっとこれ、手首にモザイクかかってませんけど。え……うそ、マジ?」
「あ、待って! 引っ張らないで!」
「塀の中はイヤァァァァァッ──!」

「……」
「……」
「ふぅ……」
「さて」
「……晩ご飯の支度しましょっか?」
「そだな。なに作るんだ?」
「ウフフッ、今日は豪勢にステーキにしましょうか。そ・れ・も! 血が滴るくらいのレアでいただきましょうっ♪」
「ワッハッハ! そいつぁいい、たくさん食べて精を付けないとな! ……今夜は寝かせないぜ?」
「イヤァンもう、えっち!」
「ワハハハ!」
「ウフフフッ」
「──」
「──」


終わり
スポンサーサイト
  1. 2010/10/03(日) 01:33:26|
  2. SS(落葉の夏・B面)
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

コメント

<%template_post\comment>


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://sss236k.blog27.fc2.com/tb.php/14-eeb73c6d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。